雅紀の大きく広げた腕に優しく包まれた。
そのまま雅紀の腕に抱かれ・・・
++2つの扉(4)++
「雅紀・・・。」
『ん?』
「・・・・・・私・・・・怖いんだ。」
『何が?』
「・・・・ヤることが。」
『・・・・・・・・・じゃぁ、ずっとこうしてる?』
「・・・・理由・・・・・・・・・・・・・・・・聞かないの?」
『・・・・がヤりたくなったら・・・ヤろう?』
「・・・・うん。」
雅紀は私を抱きしめるだけで、何もしようとはしなかった。
でも多分、それは我慢してるんだと思う。
次第に雅紀の抱きしめる腕の力が強くなるのがわかったから・・・。
「雅紀・・・・・なんで何もしてこないの?」
『・・・・を・・・・・・・・傷つけたくないから。』
「ぇっ・・・・・?」
『・・・・・ぃや・・・・。なんでもない・・・・。』
さっきとはあきらかに違う目・・・
なにかを悲しんでいるような・・・そんな目だった・・・
「キス・・・・しよ?」
『ぇ?』
「ね?」
『いいの?』
「ぅん。雅紀を・・・・・感じたい。」
『うん。』
どちらからともなく顔を近づけキスをする。
軽くて短いキス。
何度も見つめあい角度を変えて何度もキスをした。
次第に長く深くなっていく・・・・・
お互いに舌を絡ませて、お互いを味わうように・・・
「・・・・・・・・はぁ・・・・・んっ・・・・・ま・・さき・・・・。」
『・・んっ・・・・?』
「ぁっ・・・・・・ん・・・・・。」
どちらのものともいえない蜜が私の頬を伝うと
唇を離し・・・・
『・・・・俺・・・・・・・もっとを感じたい・・・。』
「私も・・・・・。」
雅紀に抱えられて鉄パイプで組み立てられたベッドへ寝かされる。
私の上に跨ってとにかくキスをし続けた。
雅紀のキスは優しくて和也なんかと全然違う。
舌の絡ませ方が優しくてキスだけでイってしまうんじゃないかと思うほど・・・
それほど優しく甘く・・・とろけるようなキス・・・・
『・・・・・・・・・・・・・。』
「・・・ん?」
『俺・・・・キスだけじゃ我慢できないかも・・・・・。』
そういわれて気づいた・・・・・。
体にあまり触れてこないと思ったら、
さっき私が言った言葉を気にしてくれているようだった・・・
((「私・・・・怖いんだ。・・・・・・・ヤることが。」))
「雅紀・・・・もしかして・・・・。」
『ん?』
「さっきの言葉で・・・・我慢してたの?」
『・・・うん。』
「・・・・・・・・・・・・いいよ。」
『ぇ?』
「キス以上。・・・・・雅紀なら怖くないから・・・・。私、雅紀と1つになりたい・・・・・。」
『・・・・・。』
「だから・・・・我慢しないで?」
『・・・・・わかった。』
そう言い終わると私の服を丁寧に脱がし始めた・・・。
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ヤってないじゃん!って話ですよ。
コレ・・・・・ウラ?
これは発動したことになるの!?
・・・・・許して。次回は確実に・・・。
莉衣 2004,5,30